平和と戦争・社会を考えるテレビ番組  2022年

平和と戦争を考えるテレビ番組             2022年夏

 

 8月1日(月) NHKBSプレミアム 後9:00

  特集ドラマ「倫敦ノ山本五十六」

開戦の7年前、ロンドンでの海軍軍縮会議。アメリカとの戦争は回避すべきだと考え、国際協調を望みながら、山本五十六が出した答えとは?初めて明らかになった海軍の機密文書を元に描かれる戦争秘話。

 

「沖縄戦の旅路」NHK総合 後1000

仲間由紀恵さんと黒島結菜さんが沖縄を知るための旅に出る。二人の故郷、沖縄で77年前の”記憶”をたどる。

 

8月5日(金) NHKBS1 後9:10

  「イサム・ノグチ 幻の原爆慰霊碑」

20世紀を代表する彫刻家イサム・ノグチ。日本人の父とアメリカ人の母を持つ彼が生前、最も情熱を傾けた創作のひとつが広島の原爆慰霊碑だった。しかし、彼のデザインは突然却下される。ノグチが原爆を投下したアメリカの国籍だったためだ。2つの祖国の狭間でもがき苦しみながらも、その架け橋であろうとした芸術家の人生を描く。

 

8月6日(土) NHK総合 前8:00 広島平和記念式典

 

        NHK総合 後1000 

   NHKスペシャル「原爆が奪った未来~8000人の子どもたち”命の記録”」

広島への原爆投下により大きな被害を受けたのは、建物疎開の作業に動員されていた12~14歳の子どもたちだった。NHKは、学校などに保管されていた膨大な資料を入手。ひとりひとりの”命の記録”から核兵器の使用がもたらす実相に迫る。

 

8月7日(日) NHK総合 後9:00

   NHKスペシャル「戦火の放送局~ウクライナ公共放送局の闘い(仮)」

 ウクライナ国内最大の公共放送「ススピリーネ」、内部での取材を許可されたNHKの5か月にわたる取材から見えてきたのは、ロシアが仕掛ける激しいプロパガンダの実態や、ウクライナ政府から課せられる戒厳令下の報道規制だ。自らも当事者として揺れ動く職員の葛藤から「戦争を伝える」とはどういうことなのかを見つめる。

 

  「誰が島を守るのか~沖縄 若き自衛隊員の葛藤」NHKBS1 後1100 

 

沖縄では、急速に新たな自衛隊の部隊配置が進められている。災害時の支援活動に憧れて入隊したものの、「国防」の重みに葛藤する若者たち・・・。

新入隊員の訓練に密着し、自衛隊への賛否で分かれる家族や沖縄の人びとを見つめる。

 

 

   日本テレビ 深夜   NNNドキュメント’22

「あの日の言葉、それからの思い 沖縄55年前の討論から」

日本復帰の5年前、沖縄の前原高校でおこなわれたクラス討論会の様子が放送された。経済や基地の問題、米兵による事件や事故への怒り、本土への複雑な思いをぶつけあう高校生たち。それから55年。変わらない沖縄の現実。73歳となった彼らがいま思うことは・・・。

 

8月8日(月) BSプレミアム 後9:00 特集ドラマ『二十四の瞳』

 

NHK総合 後1000 NHKスペシャル「学徒はこうして戦場に向かった」

10万人以上が出征し少なくとも3千人が亡くなったとされる学徒出陣。国家存亡のために必要だとされていた学問や学徒が、徴兵猶予の”特権”を廃止すべきだと糾弾された。その過程で何が起きていたのかが新資料や証言から浮かび上がってきた。

 

8月9日(火) NHK総合 前1050 「長崎平和祈念式典」

 

8月10日(水) NHKBSプレミアム 後1:00 

   プレミアムシネマ『ヒトラー~最期の12日間~』  

 

8月11日(木) NHKBSプレミアム 後1:00

   プレミアムシネマ『ひまわり』

戦争で引き裂かれた夫婦の悲しい運命を描く、永遠の名作。ウクライナで

撮影されたひまわり畑の美しい映像が胸を打つ。1970年の作品

 

   NHK総合 後7:30 特集ドラマ「アイドル」

敗戦間際まで、戦時下の日本で1日も休むことなく営業を続けた劇場

「ムーランルージュ新宿座」。ファンひとり一人の恋人”アイドール”となっていた明日待子(あしたまちこ)。しかし、日本は戦争へと突き進み、が劇場のシンボルだった赤い風車が取り外され看板俳優も出征し、やがて待子も戦地のファンの期待に応えようと戦争に協力していく・・・。

 

8月12日(金) NHK総合 後7:30

 

#あちこちのすずさん「戦争が”身近”になって・・・そして」

ウクライナで戦闘が続き、”戦争=他人事”と言えなくなった今年、バーチャル空間に再現した「すずさんの家」に戦争体験者や若者が集って語り合う。

 

8月13日(土) NHK総合 後1000

   NHKスペシャル

 新・ドキュメント太平洋戦争 1942年 大日本帝国の分岐点 前編

 

真珠湾後、最大の勢力圏を築いた日本。戦争目的は「大東亜共栄圏の建設」となった。しかし、1942年6月のミッドウェー海戦の大敗北。「大本営発表」はウソで塗り固められ国民は正しい情報から遠ざけられていく。

8月14日(日) NHK総合 後9:00

   NHKスペシャル

 新・ドキュメント太平洋戦争 1942年 大日本帝国の分岐点 後編

後編では、激戦となった「太平洋の戦場」、戦時体制の下の「銃後」、そして日本軍の統治下にあった「東南アジアの国々」という3つの現場から、暗転していく日本の戦争を見ていく。日本の国民は戦場の実態も、アジア統治の実態も知らされず”勝利”を妄信し、悲劇的局面へと進む。

 

   NHKBS1 後1000

   BS1スペシャル「証言記録 沖縄戦争孤児」

敗戦後の全国調査で12万3511人と報告された戦争孤児。その統計に含まれず戦後史の空白となってきた人々がいる。沖縄の戦争孤児。米軍によって、いったんは収容所や孤児院に入れられたが、その後の足取りは調査されたことはない。今回、彼らの消息を徹底的に追跡。社会の支援がないまま、孤立無援で生きた元孤児たちの戦後があきらかになってきた。

 

   日本テレビ 深夜

      NNNドキュメント’22「侵略リピート」

大陸を侵略した元日本兵の中には、自らの加害行為を悔やみ続ける人々がい     る。また、日本の統治下にあった北朝鮮と満州はソ連軍に侵攻され、多くの日本人女性が暴行された。くり返される侵略と支配-先の大戦の記憶から戦争がもたらすものを考える。

 

8月15日(月) NHK総合 後1000

   NHKスペシャル「ビルマ撤退戦 絶望の戦場~大東亜共栄圏の最期」

文化庁芸術祭優秀賞など大きな評価を得た「戦慄の記録・インパール」の制     作チームが挑む”第2弾”。3万人の死者を出し、アジア太平洋戦争で”最も無謀”と言われたインパール作戦。実は、その「撤退戦」で、はるかに上回る命が失われていた。戦局がほぼ決したビルマで何が起きていたのか。新資料と証言から、知られざる”絶望の戦場”を描く。

 

      NHK総合 後1100 

 

    セイコグラム「転生したら戦時中の女子中学生だった件」

田辺聖子さんの日記を「セイコグラム」と題しドラマ化。

 

8月20日(土) NHKBS1 後9:00

 

 BS1スペシャル「戦禍のなかの僧侶たち~浄土真宗本願寺派と戦争」

仏教は戦争にどのように関わっていたのか、西本願寺(浄土真宗本願寺派)はこのほど、約1万の寺に調査をおこなった。4千もの寺から回答があり、従軍僧の日誌、満州の開拓地で布教にあたった記録など、アジアに進出した教団の姿が浮かび上がってきた。85%の寺が金属回収に応じ、学童疎開や戦時動員に協力していた。東南アジアでは陸軍の仏教による宣撫工作もあった。

   NHKEテレ 後1100

 

   ETV特集「久米島の戦争~なぜ住民は殺されたのか~」

アジア太平洋戦争末期、沖縄の久米島で日本軍が住民20人をスパイとみな   し殺害する事件が起きた。昨年発刊された『久米島町史』には、住民の多数の新証言が収録されて、事件の複雑な背景が明らかになりつつある。米軍資料や新たに見つかった日本兵の日誌も分析。事件の真相に迫る。

 

8月21日(日) 日本テレビ 深夜   

   NNNドキュメント’22「私たちは被爆者~取り残された”体験者”の77年」

長崎で原爆に遭いながら「被爆者」と認められない「被爆体験者」と呼ばれる人たちがいる。被爆した地域によって、被爆者として認定されないのだ。「差別を許さない」と挑む人々の姿を伝える。

 

8月27日(土) Eテレ 後1100

   ETV特集「女たちの戦争画」

戦時下に描かれた異色の戦争画がある。幅3m、埋め尽くすように描かれた     のは、働く女たち。描いた画家も全員女性だ。戦争による人手不足は女たちを「イエ」から解放し、社会で活躍する場を与えた。女性たちの自立と戦争のつながり。写真家の大野芳野が「女たちの戦争画」の真相に迫る。

 

8月28日(日) 日本テレビ 深夜

   NNNドキュメント’22 「核とPEACE~揺れるヒロシマの教訓」

終わりの見えないロシアによるウクライナ侵攻。核兵器の使用をちらつかせ     威嚇する核大国が起こした戦争は、安全保障をめぐる国際秩序を一変させた。     日本でも、アメリカの核兵器を共同運用する「核共有論」の議論を求める声が上がっている。6月には、初めての核兵器禁止条約の締約国会議が開かれたが、日本はオブザーバー参加もせず、核の抑止力への依存をさらに高めようとしている。「核の脅し」にヒロシマの教訓は、どう向き合うのか。

 

<参考まで>

*ここで紹介した番組は、7月21日の時点でわかったNHKと日本テレビに限ったものです。番組の題名や、放送時間が変わることもあります。また、他のテレビ局も、毎年戦争と平和を考える番組を放送します。

テレビ欄に注意していて下さい。

 

*次の番組の中でも、戦争と平和に関する内容を取り上げることが多いので、

注目していて下さい(放送時間などは、東京のものです。ご注意下さい)。

◇ 報道特集:TBS系 毎週土曜日、後5:30

◇ NEWS23:TBS系 月~木 後11:00 金:後11:30

8月6日、9日前後に、綾瀬はるか「戦争を聞く」という番組を

毎年おこなっています。オススメです。

  • 報道ステーション:TBS系

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     (NHK編・民放の番組)

7/24(土)NHKEテレ 午後11:00

ETV特集 追悼番組「白い灰の記憶~大石又七が歩んだ道」

7/25(日)朝日系 午前4:30~5:00

 テレメンタリー

*広島選出の国会議員に核政策について問う手紙を送りインタビューを続ける

被爆地の高校生たちの姿

8/3(火)NHK総合 午後6:10~6:59

アニメ「夏服の少女たち」

8/7(土)NHKEテレ 午後11:00

ETV特集「日本の原爆開発~未公開書館1500通が明かす真実」

8/9(月)  NHK総合 後10:00~11:15

NHKスペシャル「消えない傷痕~原爆初動調査の全貌」(仮)

 終戦直後。広島と長崎では、アメリカを中心とした連合国による大規模な調査が進められていた。目的は、人類の上に初めて投下された原爆の被害と「効果」を調べること。アメリカ軍に日米の科学者が協力する形で進められ、放射線の影響などが詳しく調べられた。いま、その調査に関して新たな事実が明らかになっている。爆心地から3キロ以上離れた地点で、自然界の百倍以上の放射線が計測されたにもかかわらず、アメリカ軍は「人体への影響は無視できる」と報告書に記載。科学者たちが被爆地に残る「残留放射能」の影響を指摘していたが、それを否定していた。・・・なぜ、そうしたことが起きたのか?私たちは、埋もれていた報告書や証言を発掘。アメリカだけではなく、旧ソビエトがおこなった調査や報告書なども入手した。そこからは、米ソが核開発に邁進する中で、原爆の被害に向き合おうとしなかったことが分かってきた。今も原爆の影響に苦しむ被爆者たちにとって原点とも言える「初動調査」。その全貌に迫る。

8/⒒(水)BSプレミアム 午後9:54

ドラマ×マンガ「特攻隊の幸福食堂~知覧」

8/13(金) NHK総合 後10:00~11:15

『トピックス』終戦ドラマ「しかたなかったと言うてはいかんのです」

 1945年5月。西部帝国大学医学部・助教授の鳥居太一は、教授の指示のもと、米兵捕虜の手術をおこなうが、それは人体実験だった。教授に怖ろしい手術の中止を進言するが、却下され。8名の捕虜が死亡。終戦後の戦犯裁判で死刑判決を受けた太一は、凶行を止められなかった自分と向き合うことになる。

一方、太一の妻・房子は、裁判の中でゆがめられた真実を明らかにし、事件の

首謀者とされた夫を死刑から救おうと奔走する。房子の必死の思いと死刑囚たちとの新たな出会いによって太一は目を背けていた本当の罪に気づいていく…。

8/14(土)NHK 総合 後9:00~9:49

NHKスペシャル「銃後の女たち~戦争にのめり込んだ”普通の人々”~」

 戦争中、かっぽう着姿で近所を監視してまわる女たち…。ドラマでは、主人公をいじめる”隣組の陰険な集団”として描かれることが多い「国防婦人会(国婦)」。しかし、はじめからそうだった訳ではないことを示す資料や証言が次々とみつかっている。国婦の活動によって姑から離れ、自由に外出できたという喜びや、軍人や町内会長などの男性と対等に演説できたという誇りの声…。女性の活躍の場が少なかった時代、国婦への参加は「社会進出」の機会だったのだ。やがて国婦は1000万人の巨大組織に拡大したが、戦争激化とともに女性たちは国家に絡め取られていく。「欲しがりません。勝つまでは」と、国家と戦争への貢献を競い合い、互いに監視の目を光らせるようになっていく。母は子を戦地に送り出し、その死に涙を見せることすらできなくなった。銃後の女性たちの”心の戦争”に迫る。

/14(水)NHKEテレ 午後11:00

 ETV特集「ひまわりの子どもたち~長崎 向陽寮の」戦争孤児」

8/14(水)  NHK BS1 後10:00~10:49

「ヒトラーに心酔した男~A級戦犯・大島浩の告白~」

”ナチスドイツにもっとも食い込んだ日本人”と言われ、戦後A級戦犯として終身刑の判決を受けた元駐ドイツ大使・大島浩。終戦後、公の場に姿を現すことなく沈黙を守り続けた彼の貴重な肉声テープが残されていることが取材で明らかになった。亡くなる2年前に記録された12時間に及ぶ証言。ヒトラーとの蜜月、自らが重要な役割を果たした日独伊三国同盟の舞台裏。そして、国をミスリードしたことへの反省などを赤裸々に語っている。番組では、大島の証言テープを国内外の専門家とともに詳細に分析、遺族や関係者の新たな証言も交えながら、アジア太平洋戦争のキーパーソン・大島浩の実像と現代への教訓に迫る。

8/16(月) 日本テレビ 前2:00~2:30

「アメリカ人ピースガイド・メアリーが伝えるヒロシマ」

 米国人のメアリー・ポピオさん(29)は、昨年7月から平和公園でガイドを勤めている。2012年に大学の研究調査のために長崎を訪問。原爆資料館で被爆の実相を知り、衝撃を受けた。アメリカでは、いまも原爆肯定論が根強く残っている。

しかし、アメリカでは、ほとんどの人が被爆の実相を知らない。

メアリーさんは、2016年に広島に移り住み、平和活動に取り組むNPO法人に所属した。最初は。原爆を投下した国に生まれた自分に何ができるのか葛藤があった。背中を押したのは被爆者の言葉だった。「メアリー、世界に被爆者の心を発信して欲しい」米国人だからこそ、できることがあると思った。

今年、メアリーさんはアメリカの実家に帰省した。母は冷戦で核の脅威にさらされたことを語った。家族は口を揃えて言う、「メアリーの活動で原爆を知り、核兵器について考えるようになった」メアリーさんは信じる。「核なき世界は『知ることから』」そして、今日も世界に向けてヒロシマの発信を続けている。

8/21(水)NHKEテレ 午後11:00

ETV特集「ほととぎす 戦火に愛を鳴く」

/28(水)NHKEテレ 午後11:00

 ETV特集「”玉砕“の島を生きて~証言記録 サイパン・テニアン」

 

*ここで紹介した番組は、7月初めの時点で発表されているものです。番組の題名が

変わることもあります。この後もさまざまな番組が放映されることが予想されます。 新聞のテレビ欄に注目していて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下2020年の番組です。

*この番組は、7月中旬の時点でわかっているものです。新聞の番組欄を気をつけて見ていて下さい。

8/3(月) NHK BS1 後9:00~9:50

BS1スペシャル「もし75年前にSNSがあったら~つぶやきから見える戦争と原爆~」

 NHKでは、戦時中3人の市民が書いた日記をもとに、75年前の広島の日常を

ツイッターで発信している(#ひろしまタイムライン)。戦時下の日常、そして原爆投下の日を、つぶやきを通して追体験する新感覚ドキュメンタリー。

 

8/6(木)  NHK 総合 ラジオ第1 前8:00~

「広島平和記念式典」

 被爆75年となる8月6日の平和記念式典。新型コロナウィルスの感染防止のため、参列者を大幅に減らして行われることになった。番組では式典の様子を生中継。平和宣言、被爆者の祈りを伝える。

 

8/8(土) Eテレ 後11:00~深夜0:00

ETV特集「『焼き場に立つ少年』を探して」

 「焼き場に立つ少年」。被爆後の長崎で、息絶えた弟を背負い、たったひとりで火葬の順番を待つ少年。米国従軍カメラマンのジョー・オダネル氏が撮影した。この少年が誰なのかは、いまだにわからない。番組では、その真相を探りながら、少年のような「原爆孤児」たちが生きた苛酷な現実に迫っていく。

 

8/9(日) NHK 総合 ラジオ第1 前10:50~11:50

「長崎平和祈念式典」

 被爆75年の8月9日、長崎市の平和公園から「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」の模様を伝える。今年、被爆者の平均年齢は83歳を超えた。直接被爆体験を聴くことが出来なくなる日が目前に迫る中で、どのようなメッセージが発信されるのだろうか。

 

8/10(月) ラジオ第1 後8:05~9:55

被爆75年ラジオ特集「手紙、キミに伝えよう」

 被爆者が悲惨な体験や亡くした人への思いをつづった「手紙」を、広島と長崎の高校生たちが朗読する。気持ちを理解し声にすることで、若者たちに何が伝わっていくか。また、その声は同じ世代にどう届くのか。ゲストを招き、広島から生放送する。

 

8/13(木) NHK 総合 後10:00~11:15

「#あちこちのすずさん 若者が語る戦争」

 20~30代の若者が、祖父母や家族に”食べ物””おしゃれ””恋の話”などの戦争中の思い出を聞いてSNS投稿する「#あちこちのすずさん」。キャンペーンに賛同して投稿された3000件を超えるエピソードの一部を、アニメにして伝える。今年は戦後75年。若者が語る場をデジタルメディアや地方新聞、公共機関などと共有し、輪を広げる取り組み。

 

8/14(金) BSプレミアム 後9:59~11:00

ドラマ×マンガ「あとかたの街~12歳の少女が見た戦争~」

 母の戦争体験を雑誌に連載することになった漫画家おざわゆき。母を取材すると、戦争中にも恋があり、家族のだんらんもあったことに驚く。しかしそうした”当たり前の暮らし”は、空襲によって一変する。

 

8/15(土) BSプレミアム 後 6:00

ドキュメンタリードラマ

「Akiko’s Piano 被爆したピアノが奏でる和音(おと)」

 広島で原爆によって命を落とした河本明子さん(当時19歳)。彼女のピアノは奇跡的に焼け残り、彼女をイメージしてつくられた曲「Akiko’s Piano」が今年8月、広島で初めて演奏される。明子さんの在りし日の姿を日記に基づいてドキュメンタリーとドラマで描く。

 

Eテレ 後6:00~7:30

「#アンネ・フランク」

 世界的なベストセラー『アンネの日記』の”空白のページ”をホロコーストの生存者の証言と、現代の若者の目線でつづった海外ドキュメンタリー。オスカー女優ヘレン・ミレン出演の話題作。

 

NHK 総合 後7:30~8:50

国際共同制作 特集ドラマ 「太陽の子」

 第二次世界大戦末期、京都大学の物理学研究室に下された密命は、核分裂のエネルギーを使った新型爆弾をつくることだった。研究を進める一方、兵器開発に苦悩する若者たち…。戦争に翻弄された若者たちの悲劇の物語を、史実を基に描いた青春群像ドラマ。

 

Eテレ 後11:00~深夜0:00

ETV特集「サヘルの旅~生き延びた意味を探して~」

 戦争孤児としてイランから来日、貧困や差別に苦しんだ少女時代を経て、いま女優として活躍するサヘル・ローズさん。生きる支えだった養母のフローラさんにがんが見つかったことを機に「自分は本当は何者で帰るべき場所はどこなのか」と自問し始めた。人生の意味を求めて模索するサヘルさんの心の旅に密着する。

 

8/16(日) BS1 後10:00~11:50

B1スペシャル 「原子力の力を解放せよ~戦争に翻弄された核物理学者たち~」

 第二次大戦末期、海軍が京都大学の原子核物理学者に新型爆弾の開発命令を下した。しかし、広島・長崎への原爆投下で、科学者たちは研究の結末を知る。戦争に巻き込まれていった科学者たちの葛藤と、科学技術が持つ「原罪」に迫る。

*ドラマ「太陽の子」連動

(8月下旬放送)BS1スペシャル 少年兵たちの連合艦隊~駆逐艦「雪風」の戦争~

 

 

 

アジア太平洋戦争中、「海軍一の幸運艦」と称された駆逐艦「雪風」。水兵のおよそ半数は10代で志願した少年兵だった。最年少の16歳のふたりの少年兵を主人公に、数奇な運命をたどった「雪風」の物語と連合艦隊の終焉を描く。

 

(民放の番組)  NNNドキュメント2020

 8月2日(日) 24:55「シリーズ戦後75年」レンガの記憶 広島・被爆建物は語る

世界最大の被爆建物「旧広島陸軍被服支廠」。被爆75年を迎える今、

解体の危機にある。被服支廠は戦時中、軍の服や靴などの製造・管理する軍需工場で数千人が勤務した。

広島はかつて軍都として栄え、市内に少なくとも20の軍の施設があった。

しかし、軍都であるがゆえに原爆投下目標地に選ばれ、

194586日世界で初めて原爆が投下された。

軍都と被爆の歴史を語り継ぐ被爆建物の行方は―。

被爆者の高齢化が進む中、記憶をどう受け継いでいくのか―。【制作:広島テレビ】

 

    テレビ朝日「テレメンタリー」202082日(日)放送

    (時間は地域で異なるので確認をお願いします)

     「揺れる平和都市 ~被服支廠は残るのか~」

広島市南区にある旧陸軍被服支廠は現存する最大級の被爆建物だ。

被爆後は救護所となり、その惨状を目撃した物言わぬ証人でもある。

去年12月、広島県が管理する3棟のうち1棟のみを保存する案を示したことをきっかけに、

全棟存続か一部解体かで広島が揺れている。

原爆ドームをはじめ、被爆建物の持つ力を知る広島で、なぜいま解体案が出てきたのか。  

行政の協議録をひもとき、関係者への取材を進めると、

被爆建物の意義と保存の難しさの間で板挟みになる平和都市の実情が見えてきた。【制作:広島ホームテレビ】

 

8月15日前後、毎年「NEWS23」の特集で放送される「綾瀬はるか戦争を聞く」

も注目です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2019過去の記録

8/3(土)

NHK 総合 後9:00~11:06

映画「この世界の片隅に」

 広島市江波の実家を離れ、夫・周作の一家と呉で暮らす主人公すずと、周囲の人々の戦時下の日常生活を描いた長編アニメーション。2016年に公開されてから現在でも劇場上映が続いている。原作・こうの史代

NHK Eテレ 後11:00~0:00

ETV特集「あの夏を終わらせる~対話で描く広島原爆の絵~」

 

8/4(日)  NHK BS1 後10:00~11:50

BS1スペシャル「マンゴーの樹の下で~わたしはこうして地獄を生きた~」

 アジア・太平洋戦争中、日本の占領下にあったフィリピンには、多くの日本企業があった。「楽園の島」にあこがれた若い女性たちも移住し、タイピストなどの仕事に就いていた。しかし、1944年、米軍のフィリピン侵攻が本格化すると生活は一変した。マニラを脱出し、密林の中をさまよう地獄の逃避行が続いた。3000名の避難者名簿を手がかりに、生存者の証言から、マンゴーの実る南国で「楽園」と「地獄」を体験した女性や子どもたちの知られざる物語を掘り起こす。8日放送のドラマとコラボした長編ドキュメンタリー。

 

8/5(月) NHK BS1 後9:00~10:50

BS1スペシャル「ヒロシマの画家~四國五郎が伝える、戦争の記憶~」

 四國五郎(1924-2014)は、広島に生まれ、中国に出征後、シベリアに3年間抑留された。帰国後、広島が原爆で壊滅したことを知る。自分自身は被曝していないという引け目と葛藤しながら、戦争や原爆の継承を生涯の使命とする決意をする。いまアメリカで彼の作品を使った授業が広がり始めるなど、再評価が進んでいる。四國は、どのように自らの絵に被爆者の声を血肉化し、ヒロシマの画家となったのか。その姿を通じ、戦争の記憶と未来への継承について考える。

 

8/6(火)

NHK 総合 前8:00~8:35

「広島平和記念式典」

 今年4月に原爆資料館の本館が大幅にリニューアルされ、外国人来館者数も過去最多を更新した。核兵器のない世界の実現を願う被爆者や市民の願いは着実な歩みを進めている。しかし、その反面、世界情勢には、困難な課題が立ちはだかっている。被爆地ヒロシマの願いを未来にどう伝えていったらいいのか。被爆74年の平和記念式典の様子を生中継で伝える。

NHK 総合 後10:00~10:50

NHKスペシャル「被爆者たちの”ラストメッセージ”

~生まれ変わる 広島原爆資料館~」

「これほど被爆者の思いが形になった資料館は、かつてない。見る者にも覚悟を求める史上最も恐ろしい展示になった。」被爆者代表として展示の構想に携わった坪井直さんの言葉である。「資料館そのものが私たちの”遺品”となる」と、被爆者たちが表現する過去最大のリニューアルをした資料館。番組では、更新された展示物に秘められたエピソードや証言、リニューアルの経過を記した未公開資料などにより、被爆者・遺族が原爆資料館に託した”ラストメッセージ”に迫る。

8/7(水) NHK BSプレミアム 後9:00~10:00

ドラマ「甲子園とオバーと爆弾なべ」

 戦後の沖縄がひとつになって夢を見た1日がある。1990年夏の甲子園決勝。沖縄水産VS天理の試合だ。沖縄からの初めての決勝進出とあって、沖縄中がテレビ中継にかじりついた。道路から車が消え、お店は開店休業。試合は、惜しくも1対0で沖縄水産は涙をのんだ。ドラマは、勝ち上がっていく沖縄水産を、戦中・戦後を必死に生き抜いてきた自らの人生と重ね合わせて応援するオジーとオバーを中心に描く。那覇の市場を舞台に人々の物語が展開される。

8/8(木) NHK BS1 後9:00~9:50

BS1スペシャル「アニメーションで伝える ヒバクシャからの手紙 2019」

 NHKヒロシマ放送局では、被爆者の方々から体験談を募集した。2200通を超える手記から選んだ3つのエピソードを、5~10分の短編アニメーションにして紹介する。8月6日の悲惨な体験だけではなく、被爆前の家族との楽しい日々、今と変わらない恋や友情などのエピソードを描き出すことで、失われた日々の大切さを伝える。

NHK総合 後10:00~11:13

特集ドラマ「マンゴーの樹の下で」

 4日に放映するドキュメンタリーとコラボした作品。米軍の猛攻により、マニラ湾を出港する船は全て撃沈され、帰国の道を閉ざされた6000名の女性たちはルソン島を北に向かうが、多くはその途中で命を落とした。生き残った女性たちが書き残した戦争体験をもとにドラマ化した。

8/9(金) NHK 総合 前10:50~11:45

「長崎平和祈念式典」

 被爆者の高齢化が進み、長崎での核廃絶運動の中心となってきた方々が、相次いで亡くなられている。こうした中、被爆の記憶を、どう継承していくかが、被爆地長崎でも大きな課題となっている。被爆から74年となる長崎から発信されるメッセージを中継で伝える。

8/10(土)  NHK総合 後9:00~9:50

NHKスペシャル「#あちこちのすずさん~戦争中の暮らしの記憶~」

 家族から、戦争中の食べ物、おしゃれ、恋などの思い出を聴いて、SNSに投稿する若者が増えているという。きっかけは昨年8月放送の「クローズアップ現代+」。「この世界の片隅に」の主人公すずさんのような庶民の暮らしを取り上げ、#あちこちのすずさん というハッシュタグを立てたところ「自分もこんな話を聴いた」という投稿が殺到した。NHKスペシャルは、「らじらー!」(ラジオ第1)や「あさイチ」とも連携して若者世代からエピソードを集めアニメなどで再現。「すずさんたちの青春」を甦らせる。

NHK BSプレミアム 後9:00~10:00

ドラマ×マンガ「お父さんと私の”シベリア抑留”『凍りの手』が描く戦争」

 漫画家・おざわゆきの『凍りの手』は、シベリア抑留を経験した父から、当時の様子を詳細に聞き出して描いた作品。おざわは「若い世代が知らない戦争の真実を伝えるのが漫画家である自分の役割」と気づき、今度は母から戦時中の故郷・愛知の様子を聞いて『あとかたの街』を発表した。おざわゆきをモデルにした女性漫画家の人生をドラマ化し、『凍りの手』を映像化したものを交差させる。

Eテレ 後11:00~0:00

ETV特集「平和を願うバトン~『映画・ひろしま』物語~」

 

8/11(日) NHK総合 後9:00~9:50

NHKスペシャル 「完全復元 ガダルカナルの戦い」

 アジア太平洋戦争最大の分岐点となった「ガダルカナルの戦い」。今回謎に包まれた克明な経緯を明かす戦闘ログを発見した。従来、「無謀な作戦」を進めた日本の大敗北は必然とされてきた。だが、開戦当初窮地に追い込まれていたのは米軍だった。日本軍を一転して敗北に招いたのは、陸海軍の対立だった。海軍は、ガダルカナルの陸軍を”囮(おとり)” として 、米機動部隊を誘い出す作戦を行った。陸海軍の足並みの乱れによって、兵員輸送や補給は進まず、兵士たちは飢餓によって命を奪われていったのだ。番組では、新発見資料からガダルカナルの戦いの完全復元に挑む。

BS1 後10:00~11:50

BS1スペシャル「幻の巨大空母”信濃”~その数奇な運命と乗組員たち~」

 大和・武蔵に次ぐ3番目の巨大戦艦として建造されていた”信濃”。ミッドウェー海戦での空母の大喪失を受けて、急遽、空母に改造された。大和のような巨大な船体と強固な防御力により「不沈空母」の役割を期待されていた。しかし、初めての航海の途中、米軍によるたった4発の魚雷で沈没してしまう。いったい何があったのか。生存者へのインタビューと、綿密な取材により、その謎に迫る。

8/12(月)

NHK総合 後10:00~10:50

NHKスペシャル「かくして”自由”は死んだ~”幻の新聞”と戦争への道」

 なぜ日本人は戦争への道に進んだのか。これまで空白だった部分を浮かび上がらせる一級資料を独自に入手した。治安維持法を制定した司法大臣・小川平吉が創刊した、戦前最大の右派メディア「日本新聞」である。1925~35年に発行された3000部が新たに発見された。大正デモクラシー全盛期、少数派であった”国家主義者”は、「日本新聞」を発信源としてデモクラシー(自由主義)を攻撃。10年かけて”天皇のために命を捨てる”思想を浸透させていった。政治家・知識人・市民が「自由」の崩壊に、どう加担していたかを検証する。

8/17(土) BS1 後10:00~11:50

BS1スペシャル 「WAR BRIDE~戦争花嫁2世がたどる母の軌跡~」

 占領軍兵士と結婚してアメリカに渡った”戦争花嫁”は、5万人を超える。彼女たちは、母国と音信を断ち、日系人社会とも交流しなかった。彼女たちが米兵との結婚を選んだ理由も、アメリカ社会で、どのように生きていったのかも知られていない。いま、戦争花嫁を母に持つ2世が、彼女たちのことを調べ、証言を残そうとしている。そこで浮かび上がってきたのは、封建的な日本社会に疑問を持ち、新たな土地で人生を切り開くことを選んだ女性たちの姿だった。戦争花嫁たちと、その母の人生に向き合うことで自らの生き方を探す娘たちの姿を追う。

NHK Eテレ 後11:00~12:00

ETV特集「女学生たちがみた原爆~『工場日記』が語る長崎女子学徒隊~」

 

8/18(日) NHK 総合 後9:00~9:50

NHKスペシャル「スポーツと戦争~アスリートたちの知られざる戦い~」

 激戦の地・ガダルカナルでは、サッカー日本代表FWが。中国戦線では「メダルに最も近い」と言われた陸上短距離のホープが。オリンピック連覇を目指していた競泳のエースはインパールの戦場で、命を落とした。NHKは、広島市立大学と共同で調査を行い、少なくとも37名のオリンピック選手が戦争で亡くなっていたことが分かってきた。選手たちの足跡からは、戦争の「シンボル」として利用された実情が見えてきている。一方、そんな中で、スポーツの精神そのものを守ろうとした人物がいた。競泳の監督などを務めた松沢一鶴だ。今回、松沢の数百点に及ぶ資料も見つかった。2020年を控えたいま、アスリートの尊厳を奪い去った戦争の現実を明らかにするとともに、”オリンピアン”としての生き様を貫こうとしたアスリートたちと松沢の激動の人生を見つめる。

8/21(水) NHK BSプレミアム 後9:00~10:30

特集ドラマ「マンゴーの樹の下で」

*ここで紹介した番組は、7月初めの時点で発表されているNHKに限ったものです。 番組の題名が変わることもあります。また、民放をはじめとして、この後もさまざま な番組が放映されることが予想されます。新聞のテレビ欄に注目していて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年

8月4日(土)NHK BSプレミアム 後9:00~10:59
早坂暁ドラマ「花へんろ特別編 春子の人形」
昭和初期の四国、松山。お遍路道に沿った商家の軒下に、人形と一緒に赤ん坊が置き去りにされていた。この子は春子と名付けられ、3歳年上の良介の妹として仲むつまじく育てられた。16歳になった良介は広島の海軍兵学校に進んだ。母親は思案の末、春子に良介とは「本当の兄妹ではない」と告げた。良介に淡い恋心を抱いていた春子は、喜んで、それを兄に伝えるために広島に向かった。その翌日・・・原爆が投下された。脚本家早坂暁さんが自らの体験をもとに書いた遺作ともいうべきドラマである。
8月4日(土) NHKBS1スペシャル 後10:00~10:50
「鳴門の第九 歌声がつなぐ日独の100年」
今年6月、徳島市鳴門で「第九」の演奏会が行われた。鳴門は100年前にアジア初の第九の演奏が行われた地。演奏したのは、第一次世界大戦で捕虜となり「板東俘虜収容所」に収容されていたドイツ人である。この収容所では、寛容な管理のもと音楽を楽しみ、地元の人々との交流もあった。初演から100年の今年、ドイツから合唱団が参加。収容所にいたドイツ人の子孫も招待され、100年の時を超えて紡がれていく人々の交流を描く
8月4日(土)Eテレ 後11:05~深夜 0:00
ETV特集 シリーズ第Ⅰ回 アメリカと被爆者
「”シュモーハウス”~被爆地に建った「平和」の家~」
原爆で廃墟となった広島、長崎で家を失った人々のために、およそ20棟の住宅を建てたアメリカ人たちがいた。中心となったのはフロイド・シュモー(1895~2001)。1949年に始まった家造りでは、朝鮮半島からの住民も入居できるよう行政に働きかけ、実現させた。NHKが入手した資料からは、平和主義を貫くクエーカー教徒としてのシュモーの強い信念、その活動を支援したクエーカー教徒の人脈が浮かび上がってくる。番組は、”シュモーハウス”の住人や建設に参加した人たちの証言などから、家造りを通じ、人々に影響を与えた一人の”ピース・メーカー”の生き方を描いていく。

8月6日(月)NHK総合 前8:00~
「広島平和記念式典」
原爆投下から73年目の「原爆の日」を迎える広島。被爆者たちの願いや行動は、国連の「核兵器禁止条約」採択への動きを支え、核兵器のない世界の実現に向けて新たな一歩が刻まれた。しかし、世界では核兵器をめぐる駆け引きが続き、広島の願いは未だ実現されてはいない。被爆者の平均年齢が80歳を超えたいま、次の世代を含めた広島の使命と向き合う人々の姿、この1年間の核廃絶を巡る動きなどを交えて生中継で伝える。

8月6日(月)NHK総合 後7:30~8:43
特集ドラマ「夕凪の街 桜の国2018」
漫画家こうの史代さんが、2004年に発表した作品。原爆に翻弄された女性と家族の悲劇、それを乗り越えて未来へと向かう姿をユーモアも込めたタッチで描き大きな話題となった。今回は、オリジナルストーリーも加えてドラマ化される。
被爆後10年を経て、思いがけない悲劇に襲われる女性。それから60年以上を経た2018年。女性の弟の孫娘が、隠されてきた歴史を図らずも知ることになる。2つの時代から、幸せとは?家族とは?という問いが胸に迫る。
 8月6日(水)NHK総合 後10:00~10:45
NHKスペシャル「広島 最後の問い~見えない謎と向き合った73年~
広島市街を見下ろす丘に立つ放射線影響研究所。その地下室に、原爆で被爆した親子から採取した1000世帯分の血液標本が保存されている。放射線影響研究所はいま、この血液標本のゲノム解析に着手しようとしている。”放射線の影響は遺伝するのか?”という、原爆投下以来、世界の科学者たちが求めてきた”最後の問い”だ。解が出ることへの是非に揺れる被爆2世、科学者たち。関係者たちの思いに迫る。

 

8月8日(水)NHK BSプレミアム 後9:00~10:30
「トラック島~美しき海に眠る戦争遺跡」
アジア太平洋中の日本の船が」数多く沈んでいる船の墓場・ミクロネシアのトラック諸島。およそ80隻のうち7割以上が、民間の徴用船だ。この海に、なぜこれほどの民間船が沈んでいるのか。帝国海軍によって極秘に進められていた民間船戦略とは?戦局に大きな影響を与えながら、日本ではほとんど知られていない「トラック島空襲」。なぜ、民間船は海軍から見捨てられ、米軍に狙い撃ちされたのか?
今回、NHKは、沈船内部への大規模な潜水撮影を初めて4Kカメラで実施し、貴重な映像から、その秘密をあきらかにする。

8月8日(水)NHKBS1 後6:00~6:50
「”被爆樹木”ニューヨークへ ~ヒロシマ・NY・2つのサバイバーツリー~」
ニューヨーク在住の現代美術のアーティストであるキャノン・ハーシー。祖父は『ヒロシマ』の著作者であるジョン・ハーシーである。キャノンは広島で”被爆樹木”と出会い、それぞれの木に秘められた物語と、樹木が人々を励ましてきたこと、その苗木や種子が世界中に送られていることを知る。ニューヨークにも、9・11のテロの現場でたった1本生き残った梨の樹”サバイバーツリー”があるり、苗木が全米に送られていることを知ったキャノンは、ニューヨークに広島の被爆樹木の苗木を送りたいと考え奔走する。そして、今年4月トライベッカ映画祭で、広島から送られたイチョウの苗木が植えられた。

8月9日(木)NHK総合 前10:50~11:50
「長崎平和祈念式典」
昨年、ICANがノーベル平和賞を受賞したことは、核兵器廃絶への動きを加速させると、被爆地長崎でも期待の声が上がっている。その一方で、これまで核廃絶運動の中心を担ってきた、被爆者の谷口稜暉さんさんと土山秀夫さんが相次いで亡くなり、被爆体験を、どう継承して行くかが大きな課題となっている。核兵器禁止条約の採択後、世界が大きく動く中で、長崎からどのようなメッセージが発信されるかを伝える。

 

8月11日(土)NHK総合 後9:00~9:50
NHKスペシャル「ルソン決戦”最期”の記録 ~ある衛生兵が見た戦場~」
アジア太平洋戦争中、最も無謀といわれたガダルカナル作戦で2万人、インパール作戦で3万の戦死者を出した日本軍。しかし、フィリピンではそれをはるかに超える51万人もの死者を出している。なかでも敗戦まで半年という時期のルソン決戦では20万人の兵士が命を落とした。小野文恵アナウンサーの祖父はルソン島で戦死した兵士の一人。祖父の足跡をたどるため、小野は母親と共に遺族による現地調査に参加する。生還した兵士の手記や証言なども照らし合わせ、日本兵20万人がどのような最期を遂げたのか、その知らざれる真実に迫る
8月11日(土)NHKBS1 後10:00~10:50
BS1スペシャル「戦火を駆けぬけた男たちのプレイボール」
敗戦からわずか3カ月後の11月23日。戦後最初のプロ野球の試合「東西対抗戦」が行われた。しかし、この試合の記録はほとんど残されておらず、謎に包まれている。誰が企画したのか、集まった選手たちの思いは、試合の背景にあったGHQの思惑とは?新資料や選手や遺族の証言から、東西対抗戦が果たした役割を明らかにしていく。

 

8月11日(土)NHKEテレ 後11:00~深夜0:00
ETV特集 シリーズ第2回 アメリカと被爆者
「赤い背中」が残したもの~「NAGASAKI」の波紋~
アメリカ人の「原爆観」を揺さぶっている本がある。アメリカ人作家・スーザン サザードさんが著した『NAGASAKI』だ。「赤い背中」を抱え、奇跡的に生き抜いた長崎の被爆者・谷口稜曄さんとの出会いをきっかけに生まれたこの本は、全米で大きな反響を呼んだ。
トランプ大統領支持者が数多くいるオハイオ州では、「原爆投下は戦争を終わらせるために仕方なかった」と考える軍関係者を親族に持つ学生たちがこの本に触発され、「原爆観」を捉え直そうとしている。現代アメリカの「市井の人々」の変化を見つめる。

 

8月11日(土)NHKBSプレミアム 後10:30~11:30
終戦特集 ドラマ×マンガ「戦争めし」
「今のにぎり寿司の大きさは、戦争による食糧難が影響していた!」・・・その事実を知った売れない漫画家・山田修平は”食”の視点から戦争を見つめるマンガを連載しようと決意する。取材を通じて、驚きの事実やエピソードを次々と発見し、描いていく。人気も高まっていくのだが、ある戦争体験者からの言葉を聞いて修平は・・・。主人公のモデルは、実在する連載マンガ『戦争めし』の著者・魚乃目三太さんである

 

8月11日(土)NHKBSプレミアム 後7:30~9:00
映像の世紀プレミアム 第10集「流浪の民の100年」
20世紀は、戦争や恐慌によって無数の難民が生まれ、彼らによって世界が動かされた「難民の世紀」であった。「難民の父」と呼ばれた、初代難民高等弁務官ナンセンが発行したパスポートは、画家シャガールや音楽家ストラビンスキーなど多くの芸術家たちを救った。ナチの迫害によって亡命したアインシュタインは、ユダヤ人の国家を作るための資金集めに奔走し、イスラエルの初代大統領候補となった。「皆、戦争を忘れるが、写真の中の人々は戦争を忘れない」という報道カメラマン、ロバート・キャパの遺志は、受け継がれてベトナム反戦運動を生んだ。歴史の激動に翻弄された難民たちの姿を通して今も止まらぬ悲劇の連鎖を描く。

 

8月12日(日)NHK BS1 後10:00~11:50
BS1スペシャル
「”悪魔の兵器”はこうして誕生した~原爆開発・科学者3千人の「心の闇」~」
第二次世界大戦中のアメリカで、ノーベル賞受賞者ら最高の頭脳3000人もの科学者と、空前の巨大予算で進められた史上最大の兵器プロジェクト「原爆開発」。NHKが関係舎や関係機関を徹底取材した結果浮かび上がったのは、計画を主導したのは軍や政治家ではなく、科学者たち自身であったという事実だった。科学者たちは、計画の立ち上げ、開発の推進、さらに日本への投下に至るまで、積極的にのめり込んでいた・・・。番組では、原爆開発を通して、人間の「心の闇」を徹底して見つめる。

8月12日(日)NHK総合 後9:00~9:50
NHKスペシャル 「私たちは見捨てられた~戦争孤児たちの戦後史~」
親を空襲で亡くしたり、親と離ればなれになった戦争孤児。その数は12万人にも及んだ。孤児が駅などで寝泊まりする姿は全国で目撃されたが、その実態はよくわかっていない。食べるものがなく餓死していく日常、生きるために盗みをしたり身体を売った子どももいた。重い口を開き始めた孤児たちが訴えるのは、国やおとなたちから「見捨てられた」という思いだ。進学や就職をしても差別や偏見が続いた。孤児の多くは過去を隠し、一人で生きるしかなかった。
「戦争が終わってから本当の戦いが始まった」という孤児たち。3年間、孤児への聞きとりや資料発掘を進め、当時者の証言をもとに”孤児たちの戦後”に迫る。
8月15日(水)NHK総合 後7:30~8:43
NHKスペシャル「隠された敗北~ノモンハン 戦場の教訓~」
79年前、モンゴル東部の大草原で、日ソ両軍が激戦をくり広げたノモンハン事件。ソ連軍の近代兵器を前に、日本軍は2万人に及ぶ死傷者を出した。情報を軽視し、精神主義が優先されるなど、アジア太平洋戦争でも繰り返される”失敗の本質”が凝縮されていた。しかも軍は、現場の将校には自決を強要した一方で、作戦を主導した関東軍のエリート参謀たちは、責任を問うことなく復帰させ、同じ失敗を重ねて行った。今回、今回NHKは、2時間に及ぶソ連軍の記録映画を発掘。スキャンした映像を自動カラー化技術で着色し戦場の実態を現代によみがえらせた。

 

8月15日(水)NHKEテレ 後11:00~深夜0:00
ETV特集 シリーズ データで読み解く戦争の時代①
「自由はこうして奪われた~9万9795人の記録が映す治安維持法の全貌~」
1925年から20年にわたり施行された治安維持法。当初「国体の変革」を主たる目的としてつくられたこの法律は、その後適用の範囲を拡大。戦時体制に異議を唱える平和主義者や宗教関係者、さらには一般市民の自由まで奪い、人権をじゅうりんした。敗戦とともに資料の多くは処分され、国をあげた人権弾圧の全貌は明らかにされていない。NHKは、戦後発掘された記録を研究者と共に分析し、グラフやCGなどを用いて視覚化した。その結果、為政者が、法律を拡大解釈・乱用して、国の政策に批判的な人々の自由を奪っていくプロセスが浮き彫りになってきた。

 

8月25日(土)NHKEテレ合 後11:00~深夜0:10
ETV特集 シリーズ データで読み解く戦争の時代②
「隠された日本兵のトラウマ~陸軍病院”戦時神経症”8000人の記録~」
日中戦争からアジア太平洋戦争の時代、”戦時神経症”とされた兵士が送られた国府台陸軍病院。ひそかに保管されていた約8000人のカルテが研究者グループによって整理・分析され、日本軍人・軍属等の戦時トラウマの全貌が明らかになった。大規模近代戦がもたらすダメージに加え、日本軍特有の制裁や、住民加害への罪悪感が発病要因の相当数に当たることが判明した。分析によれば、発病地は中国の敵と住民が混在し、住民を巻き添えにしやすい場所に集中し、さらに、徴兵検査で除外されるはずの知的障害者まで多数、出征したことも明らかになった。敗戦後も、家の恥だと受け入れを拒む家族も多く、政府も終世収容の方針をとったため、大部分が社会復帰の機会を奪われた。番組では、トラウマを抱え続けた兵士と家族の戦後を見つめていく。

*紹介した番組は、7月上旬の時点で発表されているNHKに限ったものです。番組の題名が変わることもあります。また、民放をはじめとして、この後もさまざまな番組が放映されることが予想されます。新聞のテレビ欄に注目していて下さい

 

 

2018年NHK夏の戦争と平和関連番組

放送日や時間は変わる可能性があります。近づいてきたらテレビや新聞の週間番組表などでご確認ください。

NHK 総合テレビ

8月6日(月) 午前8:00 中継 広島平和記念式典
午後7:30 特集ドラマ 夕凪の町 桜の国2018
午後10:00 NHK

スペシャル

広島最後の問い 見えないなどと

向き合った73年

8月9日(木) 午前10:50 中継 長崎平和記念式典
8月11日(土) 午後9:00 NHKスペシャル ルソン決戦最後の記録 ある衛生兵が見た

戦場

8月12日(日) 午後9:00 NHKスペシャル 私たちは見捨てられた 戦争孤児たちの

戦後史

8月15日(水) 午前11:50 中継 全国戦没者追悼式典
午後7:30 NHKスペシャル 隠された敗北 ノモンハン戦場の

教訓

 

NHK Eテレ

8月4日(土) 午後11:00 ETV特集 シリーズアメリカと被爆者 第1回 シュモーハウス~被爆地に立つ「平和」の家
8月11日(土) 午後11:00 ETV特集 シリーズアメリカと被爆者 第2回 「赤い背中」が残したもの~「NAGASAKI」の波紋
8月18日(土) 午後11:00 ETV特集 シリーズ データーで読み解く戦争の時代 1 自由はこうして奪われた99,795人の記録が映す治安維持法の全貌
8月25日(土) 午後11:00 ETV特集 シリーズ データーで読み解く戦争の時代 2 隠された日本兵のトラウマ~陸軍病院戦時神経症8千人の記録

 

NHK BS1

8月4日(土) 午後10:00 BS1スペシャル 鳴門の第九 歌声がつなぐ、日独の100年
8月8日(水) 午後6:00 BS1スペシャル “被爆樹木“

ニューヨークへ

ヒロシマ・NY 二つのサバイバーツリー
8月11日(土) 午後10:00 BS1スペシャル 戦火を駆け抜けた男たちのプレイボール
8月12日(日) 午後10:00 BS1スペシャル 悪魔の兵器はこうして誕生した 原爆開発科学者3,000人の「心の闇」

(1)

NHK BSプレミアム

8月4日(土) 午後9:00 戦争ドラマ

 

早坂暁ドラマ

 

花へんろ特別編~

春子の人形

8月8日(水) 午後9:00 海の墓場

トラック島

美しき海に眠る

戦争遺跡

8月11日(土) 午後7:00 映像の世紀プレミアム第10集 流浪の旅の100年
8月11日(土) 午後10:30 ドラマ×マンガ 戦争めし

 

 

ラジオ第1

8月6日(月) 午後9:05 広島原爆の日ラジオ特集 スズメ あの日からずっと一人じゃけえ
8月9日(木) 午後9:00 長崎原爆の日ラジオ特集 平和のバトンをつなぐ 被爆者の人生をたどる若者の取り組み
8月10日(金) 午後9:05 特集 オーデオドラマ 73年前の紙風船

 

8月15日(水) 午後8:05 朗読 高橋源一郎と読む

戦場の向こう側

 

FM

8月9日(木) 午前7:25 長崎 鎮魂 祈りの音、沈黙の声を求めて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

TBS    3/4深夜1:20  「教育と愛国 〜教科書でいま何が起きているのか」

JNNドキュメンタリー ザ・フォーカス[字]

2018年3月4日 (日) 深夜 1時20分〜

    TBSの番組公式ページへ

日本テレビ   2018年3月11日(日) 24:55【拡大枠】

3.11大震災シリーズ85
雨がやむとき

 NNNドキュメントより

2018年3月11日(日) 24:55【拡大枠】
3.11大震災シリーズ85
雨がやむとき
震災7年の面影(仮)

愛しい夫を津波に奪われた岩手の女性。幼稚園の娘を津波で亡くした母。原発事故で大切な故郷を失った夫婦。悲しみや苦しみに向き合いながら、こらえながら、生きている。東日本大震災から丸7年。胸に去来するのは家族や故郷の、その面影。乗り越えられる時は訪れるのか…乗り越えなければならないのか…。それぞれの7年間に寄り添う。テレビ岩手、宮城テレビ、福島中央テレビが3局共同で東北の今を取材した。

再放送
3月18日(日)11:00~ BS日テレ
3月18日(日)5:00~/24:00~ CS「日テレNEWS24」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平和と戦争を考えるテレビ番組(民放編)はこちら 2017年夏

8/5(土) NHK Eテレ 後11:00~11:59

ETV特集「最後の盾~満州開拓村 女たちの敗戦~」

 岐阜県の山間地にある白川町。国策により中国東北部(旧満州)に開拓団として移住していた人びとは、ソ連侵攻後、置き去りにされた。ソ連兵に包囲された白川町の開拓団は、15人の若い女性を引き渡すことで生き延びたのだった。戦後、箝口令がしかれ彼女たちはひっそりと生きてきた。しかし、人生の最後を迎え始めた彼女たちが、70年以上秘めてきた事実を語り始めた・・・。

8/6(日) NHK総合 前8:00~

「広島平和記念式典」

 広島は、原爆投下から72年目の「原爆の日」を迎える。世界で核兵器廃止条約の機運が高まる一方で、核の脅威が深刻化する今。平均年齢が80歳を超えた被爆者たちの祈り、決して過ちをくり返さないという子どもたちの誓いを伝える。

NHKラジオ第1 前8:05~8:55

「ドキュメント・原爆ドーム前」

原爆ドーム前で、さまざまな国の人々が集まって数時間もの間、語り合っている光景が日常化している。元英語教師で、胎内被爆者である三登浩成さん(71)は10年間ほぼ毎日、広島を訪ねる外国人に原爆について伝え続けてきた。中にはSNSで対話の様子を発信したり、通訳を買って出る人もいる。被爆72年の夏、原爆ドーム前で世界に何が発信されようとしているのかを見つめる。

NHK総合 後1:05~1:48

「”原爆の絵”は語る ~ヒロシマ 被爆直後の3日間~」

あの惨禍を生き抜いた被爆者たちは、後世に伝えるため、自らの体験を「原爆の絵」に描き残した。およそ4200枚が原爆資料館に所蔵されている。今回、超高精細カメラで絵の細部まで丹念に撮影し、被爆直後の壮絶な3日間を時系列に沿って再構成することで、絵に刻まれた真実を追体験するようにたどっていく。

NHK Eテレシアター 後2:30~4:45

「これはあなたのもの 1943ーウクライナ」

1981年にノーベル化学賞を福井謙一氏と共に受賞したアメリカの化学者・ロアルド・ホフマン(1937~)は劇作家でもある。彼の作品『これはあなたのもの』が新国立劇場で上演された舞台を放送する。かつてはポーランド領であったウクライナに、ユダヤ系ポーランド人として生まれたホフマン氏が、母とともにウクライナ人の屋根裏にかくまわれていたという実体験を戯曲にした作品である。

NHK総合 後9:00~9:49

NHKスペシャル「原爆死ホットスポット

~ビッグデータで迫る72年目の真実~」

1945年8月6日から今に至るまで広島市が蓄積してきた約56万人に及ぶ被爆者たちの記録『原爆被爆者動態調査』。被爆直後、作成された検視調書や救護所がまとめた死没者名簿の上に、戦後、市が集めた戦災調査や個人データも加え、今も更新が続けられている超一級データだ。NHKは、初めてこのデータを市から入手し解析した。すると、特定の被爆地や死没地、死因に極端な死者数の偏りがある”原爆死ホットスポット”の存在がわかった。知られざる被爆の真実に迫る。

NHK BS1 後10:00~10:49

「74年目の郵便配達」

 戦地と故郷を結ぶ唯一の手段だった「軍事郵便」。アジア・太平洋戦争中、その多くをアメリカ軍は戦地で押収し分析し諜報活動に利用していた。そして今、その手紙は、アメリカ国内で死蔵されていたり、オークションで売買されたりしている。「今ならまだ宛先に届けることが出来るかも知れない」。番組では、手紙を収集し、宛先をたどって届けることを始めた。激戦地ペリリューから長野県の家族に宛てた手紙。ガダルカナルで書かれた宛先不明の遺書。果たして手紙は届くのか。手紙の向こうにあるはずの家族の物語を追い始めた配達の記録である。

8/7(月) NHKラジオ第1 後9:05~9:55

「戦争の歌たち」

 1937(昭和12)年、政府は歌を戦争のために利用し始める。戦意高揚の曲が大ヒットする一方、戦況が悪化していく中で人々の心の拠り所となったのも歌だった。特攻隊員が出撃前に歌っていた男女の別れの切なさを詩にしたハワイアン。動員学生が出征する時に歌われた見送りの曲など、自発的にひそかに口ずさまれた歌もあった。それらの歌が生まれ、歌詞に込められた思いを、当時その曲を歌った人を訪ね、あの時代と同じ道をたどらないための道筋を探っていく。

8/9(水) NHK総合 前10:30~11:50 ラジオ第1 前10:55~11:30

「長崎平和祈念式典」

被爆者が高齢となり、体験の継承が課題となっている。そんな中、核兵器のない世界の実現に向け声を上げ続ける人々の姿を平和公園、そして祈りに包まれた市内2か所からの中継も交えて伝える。

NHKラジオ第1 後8:05~8:55

「原爆の惨禍を生き抜いて~知られざる”原爆孤児”」

広島では2千人とも6千人とも言われる子どもたちが”原爆孤児”となった。集団疎開していた学童が8500人いたためだ。激動の戦後を幼い身で生き抜き、飢えや寒さで多くが亡くなった。生き残った子どもたちにも苛酷な人生が待っていた。今年、爆心地に近い袋町国民学校から集団疎開した級友たちが72年目の同窓会を開き、自分たちの悲劇を次世代に伝えたいと、初めてNHKの取材に応じた。

NHKラジオ第1 後9:05~9:55

「姉が残した被爆の記憶~72年前の日記が伝える平和への願い~」

昨年9月、被爆直後から9日間の心情が綴られた日記が、長崎の原爆資料館で初めて公開された。寄贈したのは日記を書いた女性の弟(80歳)で、自身も被爆し、語り部として原爆の悲惨さを伝えてきた。20歳だった姉の日記と自身の体験を織り交ぜた朗読劇を地元の人たちと創り上げ、公演しようと取り組んでいる。

NHK総合 後10:00~10:50

NHKスペシャル「沖縄と核」

 一昨年、アメリカ国防省は「沖縄に核兵器を配備していた」事実を公式に認めた。これを受け、機密文書の開示が相次ぎ、元兵士たちも重い口を開き始めた。そこで浮かび上がってきたのは、実に1300発もの核兵器が置かれ、危機的な状況に置かれていた沖縄の実態だ。そして、この「核」の存在こそが、沖縄への米軍基地集中をもたらすひとつの要因となっていたという新事実。新資料と関係者の証言から、沖縄と「核」の知られざる歴史に光を当てる。

 

8/12(土) NHK総合 後7:30~8:45

土曜ドラマスペシャル「1942年のプレイボール」

戦争の時代に翻弄されながら、ただひたむきに野球を愛し、全員がプロ野球選手となった4兄弟の物語。

NHK総合 後9:00~9:50

NHKスペシャル「本土空襲~日本はこうして焼き尽くされた~」

アジア・太平洋戦争で米軍が行った日本本土への空襲。その全貌を解き明かす新資料や映像が、いま相次いで発掘されている。これらの映像や資料を分析する中で、史上初めて「軍用機の戦争」と化したアジア・太平洋戦争が、なぜ無制限にエスカレートし、多くの命を奪う道をたどったのかが浮かび上がる。

NHK BSプレミアム 後9:00~10:29

スペシャルドラマ「返還交渉人ーいつか、沖縄を取り戻すー」

 外交官、千葉一夫。戦時中、海軍の通信士官だった千葉は、沖縄を圧倒的な武力で攻撃する米軍の無線を、ただ傍受することしか出来なかった。戦後、本土から切り離され、アメリカ統治下となった沖縄。アメリカと外交交渉を重ねながら、何度も沖縄に足を運び、人々の苦悩に真摯に耳を傾けた千葉。その信念の奥底にあった、想像を絶する体験とは。実話に基づいた物語を、井浦新、戸田菜穂らが演じる。

NHK BS1 後9:00~9:49

BS1スペシャル 「長崎 幻の”原爆ドーム”」

かつて長崎にも”原爆ドーム”があった。爆心地から500mで廃墟と化した浦上天主堂だ。長崎市は、原爆の悲惨さを伝えるために廃墟を保存する方針を示していたが、戦後13年目の春、突如取り壊されて姿を消した。アメリカ外遊から帰国した市長が取り壊しを支持したことからアメリカの関与も疑われた。なぜ長崎は原爆の象徴を「残さない」という決断をしたのか。”幻の原爆ドーム”の謎に迫る。

NHKEテレ 後11:00~11:59

ETV特集「原爆と沈黙~長崎浦上地区の受難」

長崎で原爆が炸裂したのは、浦上地区の上空だった。キリスト教徒と被差別部落の人たちが暮らす地域だった浦上では、およそ1万人のクリスチャンと被差別部落の人々が命を落とした。生き残った被爆者たちは、その体験を語らずに封印した。戦後72年の歳月を経て、沈黙を守っていた浦上地区の被爆者たちも、重い口を開き語り始めた。また、被差別部落出身者の、40時間にのぼる被爆体験の証言が見つかった。いま、浦上出身の若者たちが、祖父母、親世代の体験について真剣に対話を始めようとしている。

8/13(日) NHKBS1 後10:00~11:49

BS1スペシャル「なぜ日本は焼き尽くされたのか

~米軍幹部が語った”真相”~」

アジア・太平洋戦争末期、日本の敗戦が濃厚となる中、なぜ米軍は空爆を続けたのか。米軍関係者を取材する中で、貴重な史料が見つかった。日本爆撃を実行した米空軍100人の幹部の「肉声テープ」だ。米空軍の野望や焦りが語られる。「B29で結果を出したい。何も成果を上げてなかった」当初は予算も少なく、開戦時2万人だった航空軍は、終戦時には200万の巨大組織に急拡大し、米軍の中核となっていく。番組は、4年間の戦争の中で変貌していく航空軍を通して、戦争の怖ろしさの本質に迫る。

 

8/14(月) NHK総合 後8:00~8:43

NHKスペシャル「証言ドキュメント 忘れられた戦場

~樺太・40万人の悲劇~」

北海道の北に位置する巨大な島サハリンは、かつて樺太と呼ばれ、40万人の日本人が暮らしていた。8月15日、玉音放送で敗戦を知った将兵たちのもとに「自衛戦闘ヲ敢行スベシ」という命令が届いた。武装解除に応じるのか、戦闘を続けるのかをめぐって混乱する中、各地でソビエト軍との交戦が続き、兵士と民間人5000~6000人が犠牲となった。なぜ戦闘が続けられることになったのかを示す資料は失われ、これまで真相は闇に包まれていた。今回、NHKは、日本軍の内部資料や幹部たちに関する史料を発掘した。さらに、100人を超える樺太元住民や軍関係者の証言や手記を集めた。ここから見えてきたのは、東京の参謀本部ー札幌の司令部ー樺太、というピラミッド構造のもと、上部組織の命令の真意が問われることなく、理不尽な判断が繰り返され、兵士や住民にしわ寄せが及んでいく実態だった。番組では、ソ連侵攻後、終戦をはさんで2週間続いた樺太戦の全貌を描き出し、悲劇の実相に迫る。

8月15日(火) NHK総合 後7:30~8:43

NHKスペシャル「全記録 インパール作戦」

補給線が断たれ、無謀な戦いで甚大な死傷者を出したインパール作戦は、旧日本軍の体質をさらけ出したとされている。インドとミャンマー両政府との長い交渉の末に、今回初めて現地取材が可能となった。さらに新資料や作戦を指揮した将官の肉声テープなどから、「インパール作戦」の全貌をあきらかにし、決して忘却してはならない惨禍の記録を未来へと継承する。

8月19日(土) NHK Eテレ 後11:00~11:59

ETV特集「戦時中の暮らしの記録

~名もなき庶民が綴った1763通の手紙~」

50年前「暮らしの手帖」編集長花森安治は、戦争中の”庶民の暮らし”を特集号として出版した。読者から寄せられた未掲載文も含む1763通の手記は、今も大切に編集部に保管されている。そこには、苛酷な暮らしにも楽しみや生きがいを見いだし、命をつなぐ知恵を絞る、人々のたくましさやしたたかさが綴られている。番組では、投稿を寄せた本人やその家族を訪ね、あの戦争を”人びとの暮らし”に徹底的にこだわって見つめ直す。

 

 

*ここで紹介した番組は、7月半ばの時点で発表されているNHKに限ったものです。番組の題名が変わることもあります。また、この後も民放をはじめとして、さまざまな番組が放映されることが予想されます。新聞のテレビ欄に注目していて下さい。

 


平和と戦争を考えるテレビ番組(民放編) 2017年夏                                                           

 

8/6(日) 日本系  深夜0:55

NNNドキュメント

「4400人が暮らしていた町~吉川晃司がたどる平和公園」

 

広島市の平和公園は、かつて多くの民家があり4400人が暮らしていた町だった。ここにあった旅館をルーツに持つ被爆2世の吉川晃司さんが、失われた町の記憶を求め、平和公園のいまと過去をたどる。

(広島テレビ制作)

 

8/13(日) 日本系 深夜0:55

NNNドキュメント「奉納写真」

 

戦争中、ひそかにけ神社と呼ばれた神社が全国各地にあった。山口県の神社では、「戦地に行った肉親に弾が当たらないように」と、家族は本人に内緒で写真を奉納した。お国のためにと万歳三唱で送り出された兵士たち。その陰でひそかに奉納された写真に託された思いとは。                    (山口放送制作)

 

8/27(日) 日本系 深夜0:55

NNNドキュメント「なぜアメリカ人はヒロシマに?」

 

72年前、世界で初めて原爆が投下された広島。その広島を訪ねる外国人で一番多いのは、核を投下した当事匡であるアメリカからの観光客だ。なぜアメリカ人は広島を訪ね、平和公園・原爆資料館を巡るのか?番組では、広島を訪れたアメリカ人夫妻に密着取材を行った。                                 (広島テレビ制作)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2017年5月21日(日) 24:55(拡大版)

戦争のはじまり
重慶爆撃は何を招いたか

日中戦争から今年で80年。その中でもあまり語られることがない日本軍による「重慶爆撃」。
当時の中国の首都の戦禍とは。今も存命の中国人被害者は何を語るのか?
そしてその空爆の結果、いったい何を招いたのか…。
取材班は、防衛省に残る当時の日本軍の戦闘記録にあたった。
そして中国の重慶で海外のメディアとしては初めて、
空襲の様子を記録した一次史料にたどり着いた。
取材から見えてきた「重慶爆撃」の真相を探る-。

ナレーター / 湯浅真由美  制作 / 日本テレビ  放送枠 / 55分

再放送
5月28日(日)11:00~ BS日テレ
5月28日(日)5:00~/24:00~ CS「日テレNEWS24」
日本テレビNNNドキュメント
2017年2月12日(日) 24:55
遠ざかる島影
~北方領土と安全保障~

去年12月プーチン大統領が来日したが北方領土問題で進展はなかった。プーチンは、「平和条約締結後に歯舞・色丹の2島返還」と明記した日ソ共同宣言の有効性を重ねて強調。しかし、彼が「有効」としたのは、あくまで歯舞・色丹の2島返還問題だけであり、国後と択捉は対象ではなかった。番組はロシア太平洋艦隊の取材などを通し北方領土の地政学的意味を炙り出す一方、北方領土の元島民の思いに寄り添い返還交渉の問題点を探る。
(2月7日は北方領土の日)【制作:札幌テレビ放送】

再放送

2月19日(日)11:00~ BS日テレ
2月19日(日)5:40~/24:00~ CS「日テレNEWS24」

  平和と戦争を考えるテレビ番組  2016年

NNNドキュメント(日本テレビ)

2016年12月11日(日) 26:05
ゼロ戦乗りの遺言
~真珠湾出撃 原田要の肖像~

零戦パイロットとしてハワイ真珠湾を戦い、その体験を語り継いできた原田要さん(享年99)。霞ヶ浦航空隊を首席で卒業、命がけで敵を撃墜することが最高の名誉と考えていたが、出撃を繰り返す中で意識が変わっていく。平和を重んじる人間を育てたいと戦後は幼稚園を経営。半世紀近く自身の体験を語らなかった原田さんが、湾岸戦争をテレビで見た園児の言葉に衝撃を受け、語り部として生きる覚悟を決めたという。元零戦乗りの遺言。

9月11日(月)NHK総合 クローズアップ現代+

後10:00~10:25

「戦場の悪夢と金メダル兵士のパラリンピック」

タリバンが仕掛けた地雷を踏んで両目を失った元海軍兵士はパラリンピック競泳400メートルで連覇を目指す。イラク戦争で過激派組織からの銃撃を受け右足を失った元陸軍兵士は戦場の悪夢に苦しみながら大会への出場を逃した。2001年の同時多発テロ以降、「テロとの戦い」の名の下、増え続ける傷病兵アスリートとそのケアに追われるアメリカ。平和の祭典に人生をかける元兵士たちの姿からスポーツとは何か、戦争とは何かを問う。

 

 

 

8/15(月) NHKEテレ 後8:00~8:30

ハートネットTV シリーズ 戦後71年目

「忘れられない雨~認知症と沖縄戦~」

 沖縄戦を経験した認知症の高齢者たちは、沖縄戦の記憶が鮮烈によみがえり、苦しんでいる。物忘れなどが進む中で、最後まで残された記憶と向きあう姿を見つめる

NHK総合 後8:00~8:50

NHKスペシャル「ふたりの 日本とアメリカ・憎しみを越えて」

 憎悪が世界を覆い尽くしているいま、どうすれば、憎しみの連鎖を断ち切ることが出来るのか。番組では、その手掛かりとなる日米2人のパイロットの戦後を伝える。真珠湾攻撃の総指揮官であり、ラバウル、ミッドウェーと修羅場をくぐってきた淵田美津雄は、戦後キリスト教徒となり、アメリカに渡り伝道者となる。彼を回心させたのは、元米軍のパイロット、ジェイコブ・ディシェイザー。真珠湾への復讐心から日本本土への空襲を志願、名古屋に4発の爆弾を投下した。彼もまた戦後キリスト教徒として回心し、自分が爆撃した名古屋を拠点に宣教師となった。戦後4年目の冬、2人は運命的に出会い、人生をかけて贖罪の旅を続けた。淵田はアメリカで、ディシェザーは日本で。

NHKBSプレミアム 後9:00~10:30

終戦企画ドキュメンタリードラマ「LAST ATTACK」

 沖縄戦さなかの1945年6月3日、米軍に占領統治されることになった沖縄最北端の離島、伊平屋島。突然訪れた平和の中、敵・味方としての対立を失い、魂の交流を重ね始めた2人の米兵と日本兵がいた。ひとときの彼らの友情は、やがて「玉音放送後の特攻(LAST ATTACK)」という突然の悲劇により断ち切られる。番組は実話に基づき、71年前の8月に交錯した日米3人の若者の姿を描き出す。

8/14(日) NHK総合 後9:00~9:50

NHKスペシャル「村人はこうして満州へ送られた

~国策『満蒙開拓』71年目の真実~」

  1945年8月9日、旧満州(中国東北部)。ソ連の侵攻で撤退した日本軍に取り残された人びとは攻撃にさらされ、およそ8万人が亡くなり、中国残留孤児などの悲劇を生んだ。これまで「関係資料は破棄され、人びとが満州へ渡った経緯は不明」とされてきた。しかし、村人を送り出した村長の日記や極秘文書が見つかった。国策はいかに遂行され、人びとはなぜ満州に渡ることになったのか、その真実を明らかにする。

8/13(土) NHKBSプレミアム 後7:30~9:00

映像の世紀プレミアム「戦争 科学者たちの栄光と絶望」

 アメリカの発明家ガトリングは、「1台で100人分の働きを出来る機械を発明できたら、戦争に投入される兵士の数は激減し、戦死者も減るだろう」と考え、機関銃を作った。しかし、機関銃によって近代戦争は一変し、戦死者は急増した。ライト兄弟は世界初の軍用機を作り、化学者フリッパーは毒ガス兵器を生み、第一次世界大戦は科学の実験場となっていく。さらに、第二次世界大戦では、国家は兵器開発に天文学的な予算を投入した。ロケット開発を目指した天才科学者フォン・ブラウンは、ヒトラーのために弾道ミサイルを開発し、ブラックホールの研究に没頭していた物理学者オッペンハイマーは、マンハッタン計画の責任者に選ばれ、原爆を開発した。科学者たちの「活躍」と「絶望」から、20世紀の戦争の変遷を読み解いて行く。

NHK総合 後9:00~9:50

NHKスペシャル「オキナワ”空白の1年”~戦後はこうして始まった~」

 1945年8月15日、沖縄では、沖縄戦を生き抜いた人びとのおよそ9割が「収容所」に入れられ、本土とは、全く別の「戦後」が始まった。NHKは、アメリカ軍の占領直後の映像や機密資料、未公開だった沖縄の指導者たちの日記等を入手した。この時期、アメリカの占領政策は揺れており、沖縄は、アメリカでもなく、日本でもない”空白の状態”に置かれながら次第に「基地の島」へと変貌させられていったのだ。本土の平和と繁栄の代償として重い負担を負った沖縄。空白の1年を通して、沖縄の戦後の歩みと今を考える。

NHKEテレ 後11:00~深夜0:00

ETV特集「加藤周一 その青春と戦争」

 京都の立命館大学で、戦後を代表する思想家・加藤周一の未公開資料の解読が進められている。なかでも注目されるのが、日中戦争から太平洋戦争にかけての8冊のノートだ。18歳から22歳の学生時代、加藤は世界戦争に向かう時流を鋭いまなざしで見つめ、評論を記していた。加藤は、ヒトラーによるパリ陥落に大きな衝撃を受ける。そして太平洋戦争開戦に熱狂する市民を冷ややかに見つめた。医学生となった加藤は、同世代の多くが戦場に向かう中、疎開先の長野で終戦を迎えた。知識人が雪崩を打つように戦争に加担していった時代に、なぜ加藤は透徹した批判精神を持ち得たのか。加藤周一の戦争へのまなざしを探る。

8/6(土) NHK総合 後9:00~9:50

NHKスペシャル「原爆投下 書き替えられた真実」

 アメリカでは、原爆投下は大統領が決断した”意義ある作戦だった”という捉え方が今も一般的だ。しかし、最新の研究からは、原爆投下をめぐる決断は、終始軍の主導で行われ、トルーマン大統領は、広島・長崎の「市街地」への投下に気づいていなかったことが浮かび上がっている。今回NHKは、元軍人たちの証言を発見し、それを裏付ける内部資料・極秘文書を読み解いた。独自取材によって、21万人の命を奪い去った原爆投下の知られざる真実に迫る。

 

NHKEテレ 後11:00~深夜0:00

ETV特集「54枚の写真~長崎・被爆者を訪ねて~」

 NHK長崎が昨年、米国立公文書館で発見した54枚の写真。撮影された時期は1946年~1947年。アメリカと日本の共同研究所「ABCC(現・放射線影響研究所)」を立ち上げる際に撮影された。被爆者を研究対象とする世界初の計画の原点を記録した写真群だ。戦後、アメリカは「核開発に関わる作業員の安全基準を作る」ことを考え、日本にABCC設立を持ちかけた。この時期、日本は国勢調査を通じて被爆者の所在を割り出したり、助産婦を通じて被爆者の子どもも研究対象とするなど具体的な調査方法を立案していた。番組では、原子力政策を見つめ直し、54枚の写真の被爆者たちの消息を辿る。

 

7/31(土) NHKBS1 後7:00~8:50

BS1スペシャル

「幸せなら手をたたこう~名曲誕生の知られざる物語~」

 半世紀前、国民的人気歌手、坂本九が歌って大ヒットした「幸せなら手をたたこう」。今も世界中で愛され続けている。しかし、誰が作ったのか、歌にどんな思いが込められているのかは、ほとんど知られていない。この歌を作ったのは25歳の大学院生だ。ボランティアとして滞在したフィリピンの農村で現地の若者と出会って経験したある出来事がきっかけだった。戦争の傷跡が残る中で「人びとが赦し合うこと」への希望を込めて、この歌を作ったのだ。そして、この歌が広まるきっかけとなったのは坂本九との偶然の出会いだった。明るい曲調からは想像しがたいメッセージが託されたこの歌。その知られざる物語とこの名曲に込められた平和への思いを描いていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8/7(日) NHK総合 後9:00~9:50

NHKスペシャル「ある文民警官の死~カンボジアPKO 23年目の真実」

 1993年5月4日。タイ国境に近いカンボジア北西部アンビルで、UNTAC(国連カンボジア暫定統治機構)に文民として参加していた日本人警察官が、ポルポト派とみられる武装ゲリラの襲撃を受け、岡山県警の高田春行警部補(当時25歳)が殺害され4人が重軽傷を負った。検証されることなく、23年の歳月が流れた今、当時の隊員たちが重い口を開き始めた。番組では、この事件を様々な角度から描き出す。そこには、政府の政策が大きく転換し、PKOにさらなる任務が求められるようになった今、私たちが目を背けてはならない多くの真実がある。